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終の棲家である介護施設は、入居者にとって「家」でなければなりません。その「家」で同じ時間を過ごし、24時間、生活を支えてくれるスタッフは、「人生の最後に出会う新しい家族」です。

2022年9月12日 月曜日 曇り

たくきよしみつ(鐸木能光)介護施設は「人」で選べ 講談社 2020年

・・本書を通じて私が最も強調したかったのは、介護施設選びというのは「施設」を選ぶのではなく「人」を選ぶのだ、ということです。 ・・どんな施設に入れるとどうなるという話ではなく、それぞれの現場で仕事をしているプロたちの物語といえます。 一人のプロができることがいかに大きいか、素晴らしいプロに出会えるかどうかで、人生の最後がいかに大きく変わってしまうかと言うことを、私自身、経験を振り返ってみて、改めて深く思い知らされました。(たくき、同書、p218)

・・こうした人たちと巡り合えたことは義母にとって大変な幸運ですが、私にとっても、生きる意味というものを考えさせられる、価値のある出会いになりました。(たくき、同書、p221)

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・・義母に死期が迫ったときは、日本中が新型コロナウイルス感染症のせいで異常事態になっていました。面会に入れず心配する私たちに、O苑の専属看護師・Sさんは「ここがお母様の家なんですから」と言って、不安や悩みを和らげてくれました。(たくき、同書、p222)

新型コロナウイルス感染症は、それまでの日本社会を大きく変える引き金になりました。「ウイズコロナ」「アフターコロナ」の時代、病院と高齢者施設は特に大きな変革を余儀なくされるでしょう。 そういう時代だからこそ、施設スタッフが共有する「ここが○○さんの家なんです」という気持ちの重みとありがたみを、改めてかみしめています。 終の棲家である介護施設は、入居者にとって「家」でなければなりません。その「家」で同じ時間を過ごし、24時間、生活を支えてくれるスタッフは、「人生の最後に出会う新しい家族」です。(たくき、同書、p222)

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