literature & arts

Homo sum. Humani nil a me alienum puto.


2023年2月7日 火曜日 曇り

ドストエフスキー 亀山郁夫訳 カラマーゾフの兄弟4 光文社古典新訳文庫 2006年(原作は1879-1880年)

・・「悪魔がリューマチにかかるのか?」

「そりゃ、当然ですとも、ときどき人間に化けるわけですからね。そう、人間に化けるからには、その結果も、また甘んじて引き受けるわけです。ぼくは悪魔ですから、sum et nihil humanum a me alienum puto (人間にかかわることで無縁なものなんて何ひとつないんですよ)」(ドストエフスキー、同訳書、p364)

補註: Homo sum. Humani nil a me alienum puto. 以下、「山下太郎のラテン語入門」さんのページから引用:

putō は「私は考える」という意味です。putō はputō,-āre(考える)の直説法・能動態・現在、1人称単数。つまり主語は「私は」です。何をどう考えるのかと言えば、「私は、人間的なもののうち、いかなるものも自分から(=自分と)無縁であるとは考えない」という意味になります。全体をまとめると、「私は人間である。人間に関わることで自分に無縁なものは何もないと思う」という意味です。ローマの喜劇作家テレンティウス『自虐者』77に見られる表現です。ヨーロッパの歴史において、じつに多くの人たちがこの表現を座右の銘だと公言してきました。 「ホモー・スム」とだけ口にすれば欧米のラテン語を知っている人には通じます。キケローも『法律について』(1.33)、『義務について』(1.30)の中でこの言葉を引用しています。「山下太郎のラテン語入門」さんのページ https://aeneis.jp/?p=508 より引用終わり。

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*********************************石原莞爾

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