阿部芳郎編著 考古学の挑戦 地中に問いかける歴史学 岩波ジュニア新書675 2010年
・・遺跡や遺物という実在するものを資料として、かれらの生活や文化を読み解き、それを現代の歴史観のなかで位置づけることが考古学の役割である。
こうした営みはまた、考古学を通してわたしたちの生きる現代社会の価値観を鏡映しにしたものであり、そこからわたしたちの社会の実態を考えることもできるという点で、とても重要だ。(阿部芳郎、同書序章「発掘からはじまる歴史学」p4)
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時計の針を読み取るために
・・1977年に加速器を利用したAMS法(加速器質量分析法、 Accelerator Mass Spectrometry)が提案され、その後タンデム加速器を用いた方法が一般化した。(吉田邦夫、同書第1章「炭の粒で年代を測る」、p23)
暦年代較正曲線
・・この較正曲線は、12,550年前までは、アメリカやヨーロッパの樹木の年輪をつなぎ合わせて年輪年代を決定し、通常10年ごとにまとめた試料を測定して14C年代を求めている。(中略)それより古い年代は、別の方法によって年代決定したサンゴ年輪や海洋堆積物などの14C年代を測定し、較正曲線を作成している。・・・(中略)・・・ この較正曲線を用いて、測定値から歴年代への変換を行う。(吉田邦夫、同書第1章「炭の粒で年代を測る」、p33)
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