菜園日誌

ブドウ苗の十字植え

2016年5月9日 月曜日 晴れ

昨日はソーヴィニヨン・ブラン202本を定植。今日は残りを掘り出し、根切り、茎カット、圃場へ輸送、そして愛媛AIに浸し、定植。夕方4時から7時20分までで86本、ソーヴィニヨン・ブランとしては計288本、残りは112本。今回用意した1250本のうち、この夕方までに1138本を植え終わった。明日ですべての定植を終えられそうである。

油圧オーガは早くも2日(5月2日3日)で卒業して、今はひたすら簡易グリーンハンドオーガー(手掘りのスコップ)である。圃場のコンディションも極めて良く、上手に植えられている。

植え方は、余市植えの修飾版。位置マークを交点として、スコップで十字に切れ目を入れ、頭でスコップの柄を押して調整保持しながら(補注*参照)、茎を十字の交点に置く(これで正確な位置に植えられる)。苗の根を丁寧に拡げて(ここがコツ)、浅植え状態にしてから、スコップを引き抜き、周囲(ないしやや遠方)から湿った土を採って切れ目に補充し、45度に寝かせて足で押さえ完了である。一文字の余市植えに対して、私のやり方は十文字なので若干の余分な時間と労力を要するが、雪解け後の締まった畑の土では一文字に切れ目をいれただけでは土を寄せづらかった。不耕起の畑に丁寧に植えつけてゆく方法としては、この十文字切削植え付け(略して十字植え)が良いかなと今は思っている。

これから草生栽培で土を大切に育てて、ホコホコとした軟らかい団粒構造豊かな畑になれば、一文字法で簡単に植え付けできるようになるであろう。そんな畑作りが目標である。

補注*:もともと頭を使うのが大好きな私であるが、こんな頭の使い方は滅多にないことかも知れない。一人で苗を植えるためには必須の技。

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2016年5月10日 火曜日 曇り時々陽差し・暖かい

夕方3時、バックホーの作業もこれですべて終わり、運搬車を見送った。

ソーヴィニヨン・ブランの植え付け続行、夕刻6時、400本目を植え付け、総計1250本の定植を終えた。5月5日から6日間の作業であった。

2016年5月11日 水曜部 朝から雨

予定・予報どおりの雨。この雨と温かさで、植え付けた苗が順調に活着してくれれば良いと思う。一方で、今回新しく造成した中央の通路がバックホーで均されたばかりの裸の土の状態なので、雨がひどくなって酷い水道(みずみち)ができたりすることも心配である。豪雨の季節の前に早く緑で覆わなくてはならない。これからの喫緊の課題である。

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≪補註 2020年5月8日追記HH 今でこそ言えることではあるが、ここに記したいわゆる「余市植え」(ここでは「十字植え」ないし「一文字法」と呼称したが・・)は、私たちの畑がかつて(2016年の春に)そうであったような、有機物(植物残渣)に乏しい、化成肥料でカチカチの畑には、全くもって避けるべき植え方であった。そのあと、この硬さのために、どんなに苦労したことか。余市のリンゴ畑のように何十年も大切に土を育てられてできてきた肥沃な土地であってはじめて、この「余市植え」が成り立つのであった。「これから草生栽培で土を大切に育てて、ホコホコとした軟らかい団粒構造豊かな畑になれば、一文字法で簡単に植え付けできるようになるであろう。そんな畑作りが目標である。」・・と書いた理想に少しずつ近づけられている今の畑を感慨深く歩く今日この頃である。L氏からも指摘されたけれど、嘗てと違ってこの頃は、畑を歩いていて足を挫きそうになる危険な経験がかなり少なくなっているように感じられる。何年にもわたって草を生やし、毎秋モミガラを散布し、米糠もふんだんに撒いたおかげなのである。以上、補註 2020年5月8日追記HH≫

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