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熱力学では独立な変数は2つ

2016年6月26日 日曜日 雨

都筑卓司 なっとくする熱力学 講談社 1997年

熱力学では独立な変数は2つに過ぎない

(熱力学の)8個の変数(E,F,G,H,T,S,p,V)のうち、独立なもの(わかりやすくいえば、自然界が決めるもの)は2つに過ぎない。(同書、p210)

偏微分の右下の添字は、一定値にすべき変数
熱力学では、1つの変数は他の7つの変数のうちの任意の2つで書けるという特殊事情がある。このために右下の添字はきわめて重要なものになる。(都筑、同書、p226)

個々の偏微分の意味を直感的に理解することはきわめてむずかしく(不可能ともいえる)、さらに右下の添字により結果が違う・・・というように、熱力学にでてくる偏微分式はまことに学習者泣かせであり、これがたとえ理系の学生でも、熱力学を敬遠する要因の一つになっているのではあるまいか。とはいえ、これに代わるやさしい方法は・・と聞かれても、残念ながらどうしようもない。理解できる範囲のところは、何とかーーーこんなものかという程度でもいいからーーーなじんでいただきたい。(都筑、同書、p230)

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