読書ノート

後氷期:第四紀・完新(沖積)世の古地理

湊正雄監修 目でみる日本列島のおいたち 築地書館

 ・・この時代は、後氷期ともいいます。地球の南北両極を中心に地表の3分の1をおおっていた氷河の絨毯も、気候が暖かくなるにつれて、しだいに小さくなりました。それと同時に、海面も上昇してきました。ちょうど日本では縄文文化の時代にあたっているので、「縄文海進」の時代と呼んでいます。

湊正雄監修 目でみる日本列島のおいたち 築地書館p30より引用

図は、海面が最も高くなった約6000年前(縄文時代前期)の古地理を示したもので、氷期の谷を埋め立てた海の堆積物の頂面は、今の海面よりも6mほど高くなって、広々とした海岸平野を作り上げました。関東平野では、栃木県藤岡町付近にまで東京湾の海水が入り込んでいたことが、当時の貝塚から知られています。福島県を北限とするイノシシの遺骸が、青森県の貝塚からたくさん出ていることや、そこにハイガイなども多数含まれていることなどからも、日本列島の気候がかなり暖かかったことがわかります。(同書、30-1、第四紀・完新(沖積)世の古地理 1万年前から現在まで)

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