community

環境問題に向き合う

2016年5月31日 火曜日 雨

武田邦彦 環境問題はなぜウソがまかり通るのか The lie of an environmental problem 洋泉社 2007年

一旦、国が戦争を始めれば、大人たちは戦わなければならない。戦争反対でも国が戦争すると決めた限りは戦わなければいけない立場に否応なく追い込まれるだろう。  しかし、子供はどうだろうか。戦争が永久に続くわけではないので、子供には戦争中でも正しい国際関係を教えるのが筋だろう。  リサイクルでもそうだ。色々な事情が複雑に絡んでいて、政府としてはリサイクルをやらざるを得ないかもしれない。しかし、だからといって児童を巻きこむのはどうか。  もし児童にリサイクル教育をするならリサイクルが本当に正しくなければいけない。圧力的な団体がいるからとか、特定の人が儲かるとか、失業者を救うという目的でリサイクルをしてるならば、それに子供を巻きこんではいけない。(武田、同書、p169-170)

リサイクルやダイオキシン、また地球温暖化対策などは環境問題のように言われているが実際には環境にほとんど影響がない、もしくは環境を悪くしさえもする。  これらに政治の力を発揮するのではなく、食糧のように日本人の体に直接入り栄養になるものこそ環境問題として本来扱うべきであり、最も重要な問題として改善策が求められているのだ。(武田、同書、p208)

リサイクルやダイオキシン、地球温暖化対策といったことを論議して、環境問題を真剣に考えている気になるのはもう止めよう。もっと心豊かで平和であり、真面目に着実に働く人が尊敬される牧歌的でシンプルな社会をもう一度つくり直すということに中心においた方が余程、環境問題に向き合うことになると思う。(武田、同書、おわりに、p220)

*****

********************************************

RELATED POST