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アダム・スミス 諸国民の富

2015年1月18日 雪 ときに快晴(屋根の雪おろしをするとき、屋根の上の空が青くて目に快く、日差しも明るくて心地よかった)

アダム・スミス 諸国民の富 オーディオブック縮刷版、本日よりスタート。

有名な釘作りの分業のところ。私の問い:精神的な営みは分業すべきではない。生産的な営みはある程度の分業は効率を上げ、熟練により能率も上がる。精神的な営みと生産労働、この2者の間にあるグレイゾーンの営み・労働のどこに、分業してはならない・分業は有益の境界線を引くべきか。

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2015年2月10日 火曜日 晴れ

アダム・スミス 諸国民の富 オーディオブック縮刷版、本日、札幌へ向かうクルマのなかで読了(聴了)。もとより高速道路上のエンジンの騒音の中や渋滞道路の気疲れの中で断片として聴いてきたので十分な理解ができているわけではない。しかも縮刷版(CDで4枚、約5時間)でしかない。 しかし、この古典はいわゆる「突っ込みどころ満載」である。

たとえば先にも述べた分業について。ピンを作るところなどに異論を差し挟む人はいないだろうが、哲学などの学問にまで敷衍したのはどうか? 哲学教師は分業の方が能率が良いかもしれない。しかし、論理を含む哲学の基礎というものは誰もが身につけておきたい素養であり、トータルであることに価値があり、分業による能率化が意味をなさない。人はその基本的な philosophy を他者と分業することによって、あるいは他者に委託・丸投げすることによって、人としての不全化・劣化を招き多くの支障と不幸を来す。

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1776年、この本が書かれた頃は、東インド会社、奴隷貿易、三角貿易、モノカルチャー、ヴァージニアのタバコ紳士、などのキーワードが跋扈する時代でもある。当時の江戸幕府は鎖国をしていたものの、このアダムスミス本にはしっかりと日本 Japan も視野に収められている。アダムスミスに対して「突っ込みどころ満載」ではあるとしても、その問いかけはいかなる視点で行われるべきか。この立ち位置を決めてからでないと対話が成り立たない。私としてはまず自らの立ち位置を決められるよう、これからの歩みを進めるべきだ。

ともかく、次は縮刷版でなく、unabridged 版を全巻通読すべく準備をしている。

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