catastrophe

When a “bomb” is finally available, it might perhaps, after mature consideration, be used against the Japanese.

2023年2月1日 水曜日 午後から雪しんしん

岡井敏 「原爆は日本人には使っていいな」 早稲田出版 2010年

 ・・もちろんボツなのだが、私はこれを広島、長崎市長に送った。ハイドパーク覚書が「原爆は日本人に対して使用」だったと分かった段階で、再び広島、長崎の両市長に申し入れをするのは当然である。両市長には正確な資料の上に立って判断して貰わないといけない。原爆の目標がはっきりと日本人だったと分かった時、核廃絶の運動はガラッと変わるはずである。今までの運動が、主張を曖昧にしたものであったことに気づくはずである。(岡井、同書、p46)

**

補註: When a “bomb” is finally available, it might perhaps, after mature consideration, be used against the Japanese.  ハイドパーク覚え書き(1972年に初めて公開された秘密協定) 1944年9月18日付け ルーズベルトとチャーチルの署名がある。この時、英米はドイツとも日本とも交戦中。この画像は林千勝さんの講義からスクリーンショットにて引用させていただきました。岡井さんの本書があることも林さんの講義で教わり、私も早速取り寄せて読んでみました。

**

 ・・会談で両首脳は、どうも国より国民のことが頭にあったようで、この記述になったのではないかと思われ、見逃せない点になっています。(岡井、同書、P51)

 ・・覚書が「投下目標が、当初の狙いだったドイツではなく、日本に変わったことに力点を置いた」ものなら、疑いも無くルーズベルトとチャーチルは、わざわざ「日本人」の言葉なんか持って来ずに、「日本に使用」と書くにきまっている。「日本人」と書くからには、別に意図があるからだ。・・・(中略)・・・「覚書には何が書かれていたかを端的に知らせることを目的」とするからこそ、正しく「日本人に使用」と書くべきだ。日本の軍艦、軍事施設、日本軍、軍事工場、日本人、それらすべてを含む「日本」ではなく、その中のひとつだけの「日本人」を取って、「原爆は日本人に使用」と覚書は言ったのだ。「端的に知らせ」なければいけないのは、まさにこの点なのだ。(岡井、同書、p56)

**

 ・・「日本人に対して」と具体的に人種が指定されたのも、覆い隠すべきでない。自分たちの利益のためには相手国の無辜の民の大量殺戮も構わない、とする無自覚の残虐性は物的資料の残虐性と並んで示すべきだ。それを隠すのは、多数の原爆犠牲者に対して申し訳なく、後世の人類に対して不誠実である。(岡井、同書、p72)

**

Genbaku_Dome_and_Hiroshima_Peace_Memorial_8062056099.jpg ウィキメディアコモンズから引用。

**

*****

*********************************

RELATED POST